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【Z世代のリアル調査】Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査

2024.06.19
SHEARE

Z世代のリアルを可視化するトガルの「Z世代リアル調査」
今回は「Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」を実施しました。
近年、就職活動を行う際にSNSを利用するZ世代が増え、「ナビ離れ」が懸念されるようになりましたが、実際は、彼らはSNSと就活ナビサイトをうまく併用して利用しているようです。
そこで、今回は企業に関する膨大な情報が掲載され、イベントの申し込みや選考のエントリーまで幅広いアクションを行うことができる「ナビサイト」に焦点を当て、Z世代がどのように企業と出会い接点を持っていくのかを調査しました。
Z世代が就職活動の際に利用する就活ナビサイトの種類や就活ナビサイト上での企業選びにおいて重視するポイントなどの調査を通じて、Z世代の就職活動の実態を明らかにします。
東京・愛知・大阪に住む男女を対象にした定量調査を実施し、Z世代の就活ナビサイトを活用した就職活動について調査しました。
この記事は、名古屋でZ世代向け調査・SNSマーケティングを行っているトガルがお伝えします。

INDEX

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【調査方法】
①インターネット調査
調査期間:2024年5月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用
居住地:東京・愛知・大阪
性別:男女
年齢:22〜23歳の学生
回答者数:84名(男性41名/女性43名)
※上記はスクリーニング後の本調査の人数となります。
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
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レポートの著作権はトガル株式会社に帰属します。
ご使用の際は、出典:トガル株式会社 である旨を明記ください。

01
Z世代は、目的に応じて就活ナビサイトを巧みに使い分けている

Q1 就職活動において利用しているナビサイトはどれですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

Z世代が就職活動において利用している就活ナビサイトを尋ねたところ、上位2つの回答として「マイナビ」が81.6%、「リクナビ」が54%という結果が得られました。
それ以降の順位は、「ONE CAREER」が12.6%、「キャリタス就活」が9.2%、「あさがくナビ」が4.6%という結果になりました。
上記のいずれのナビサイトでも企業を検索して見つけることはできますが、その中でも「マイナビ」と「リクナビ」は登録企業数が圧倒的に多く、満遍なく企業を探したいと考えている学生にとって非常に便利な就活ナビサイトであると言えます。
一方、「ONE CAREER」には過去に選考を通過した就活生のESや面接内容が数多く詳細に掲載されているため、企業探しというよりは、企業探しを終えて選考に進む際のES対策や面接対策を目的として利用しているZ世代が多いようです。
「キャリタス就活」は学生と企業の出会いの最適化に注力しており、リアル&オンラインで合同説明会などのイベントを頻繁に開催しており、それらのイベント参加のために利用するZ世代が多いのではないでしょうか。
「あさがくナビ」は主に優良中堅・中小・ベンチャー企業を幅広く取り扱っているため、大手以外の優良企業と出会いたいと考えているZ世代にとって使い勝手の良い媒体であると考えられます。
このように、Z世代は数多く存在する就活ナビサイトそれぞれの特徴や強みを理解し、その時々の目的に応じて使い分けていることがわかりました。

Q2 上記のうち、最も頻繁に利用しているナビサイトはどれですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

最も頻繁に利用している就活ナビサイトを尋ねると、最も多かった回答は「マイナビ」(73.6%)で、Z世代就活生の約4分の3が高頻度で利用していることが明らかになりました。
2番目に多かった回答は「リクナビ」(12.6%)で、かつては就活ナビサイト一強とされた「リクナビ」ですが、近年では、利用割合以上に「マイナビ」と大差が開いていることがわかります。大差が開いた理由としては、登録企業数の差や大学からの推奨の有無が要因となっていると推測できます。
また、あらかじめ登録したESのデータを複数の企業に提出できる機能について、以前はリクナビのみが「OpenES」として提供していましたが、近年マイナビにも「My CareerBox」として似た機能が導入されたことも、マイナビを頻繁に利用するZ世代が多いことの大きな理由であると考えられます。

02
Z世代は、「とりあえず多くの企業」ではなく「自分の軸に合う企業」を狭く絞り込む

Q3 ナビサイトで検討候補に追加している企業の数はいくつですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

就活ナビサイトには、気になる企業を保存して後から見返すことができる機能が設けられているものもあり、マイナビでは「検討リスト」、リクナビでは「プレエントリー候補」として存在し、Z世代がエントリーするか悩んでいる状態の企業を保存しておくために利用しています。
就活ナビサイトで検討候補に追加している企業数を尋ねた質問では、「0~15」(59.8%)、「16~30」(23%)、「31~50」(13.8%)という結果が得られました。

Q4 ナビサイトでエントリーした企業の数はいくつですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

就活ナビサイトでエントリーした企業数を尋ねた質問では、「0~15」(72.4%)、「16~30」(14.9%)、「31~50」(10.3%)という結果が得られました。

Q5 ナビサイトでエントリーした企業のうち、選考に参加する企業の数はいくつですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

就活ナビサイトでエントリーした企業のうち実際に選考に参加する企業数を尋ねたところ、「0~15」(73.6%)、「16~30」(19.5%)、「31~50」(5.7%)という結果でした。
ある程度企業を絞って15社以下にしかエントリーしないZ世代が多く、15社以上エントリーする学生も4分の1程度存在しますが、50社以上エントリーする学生は非常に少ないことが示されました。

これらの結果から、Z世代は就活ナビサイトを使用する際に、とりあえずたくさんエントリーしようとするのではなく、自分なりの明確な判断基準を持って取捨選択して企業を絞る傾向があることがわかりました。
文理や業界ごとに強みを持つ複数の媒体や「就活垢」が多く存在するSNSなど、多様な情報源から情報取集を行うことで、自分に合いそうな企業のみエントリーしているZ世代が多いことがうかがえます。

03
企業選びで重視するのは、「知名度」よりも「仕事内容」・「雰囲気」・「働きやすさ」

では、Z世代は就活ナビサイトで企業を選ぶ際にどのような基準を重視するのでしょうか。まず、就活ナビサイトで企業を探す際の基準について尋ねました。

Q6 ナビサイトで企業を探す際、知名度はどのくらい重視しますか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

「ナビサイトで企業を探す際、知名度はどのくらい重視しますか?」という質問に対して、半分以上の人が「どちらかと言えば重視する」と回答しました。最も重視している観点ではないものの、企業を選ぶ際の大きな基準の一つとなっていると言えるでしょう。
また、「全く重視しない」と答えた人が1割程度存在することから、就職先の知名度にこだわらない考え方を持つZ世代もいることが示されました。

Q7 ナビサイトで企業を探す際、どのような条件で絞り込んでいますか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

「ナビサイトで企業を探す際、どのような条件で絞り込んでいますか?」という質問に対しては、最も多い回答は「業種」(67.9%)、次いで多い回答は「職種」(41.7%)、「勤務地」(34.5%)、「給与・待遇」(26.2%)でした。
この結果から、自分が携わる仕事内容に関する「業種」や「職種」だけでなく、さらに細かい条件で絞り込みをかけているZ世代が多いという特徴が見受けられます。
配属される勤務地や部署によって働きやすさが大きく異なることから、配属先がわからない「配属ガチャ」を嫌うZ世代は、勤務地で絞って検索することによって、自分の理想以外の勤務地で働く可能性を少しでも下げたいという思いがあるのではないでしょうか。
また、Z世代には仕事のやりがいだけでなくプライベートも充実させたいと考える傾向があり、初任給や残業時間、有給の取りやすさがわかる「給与・待遇」で絞り込む人も多いようです。
「従業員規模」(10.7%)という回答も1割程度見られ、仕事内容だけでなく、知名度や裁量権の判断軸になりうる「規模感」を重視して企業探しを行うZ世代も存在することが明らかになりました。
有名な企業をざっと見て後から比較するのではなく、最初から細かく絞り込みをかけることで自分の理想の企業に最短で出会えるような仕組みを活用しているZ世代が多いようです。

次に、就活ナビサイトで企業を探した後に実際にエントリーする際の企業探しの基準について尋ねました。

Q8 ナビサイトでエントリーする際、知名度はどのくらい重視しますか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

「ナビサイトでエントリーする際、知名度はどのくらい重視しますか?」という質問をしたところ、約半数の人が「どちらかと言えば重視する」と回答しました。
一方、「全く重視しない」という回答も5%程度見られました。
就活ナビサイトで企業を探す際に知名度を重視する割合とほとんど差は見られず、企業探しから企業選びの段階における知名度に対する考えはあまり変わらないようです。

Q9 ナビサイトでエントリーする際、重視するポイントは何ですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

「ナビサイトでエントリーを行う際、重視するポイントは何ですか?」という質問をしたところ、上位三つの回答は「雰囲気」(51.7%)、「業務内容」(50.6%)、「働きやすさ」(49.4%)でした。
企業を探す段階では「業種」や「職種」など業務内容で絞り込む傾向がありますが、見つけた企業の中からさらに狭く企業を選ぶ段階においては、ナビサイト上での企業の雰囲気が最重要視される要素であることが明らかになりました。
そして、「業務内容」と「働きやすさ」も同程度の回答が得られたことから、自分と仕事のマッチ度を基準に見ていることがうかがえます。
その他には、「給与・待遇」(43.7%)、「知名度」(33.3%)、「立地」(25.3%)という回答が得られました。
何かを選択する際に「自分が心地よいか」を判断基準とするZ世代にとって、就職活動においても、知名度や給与などの誰にとっても平等でわかりやすい指標よりも、「自分自身と合うかどうか」が何よりも重要なポイントとなるようです。

04
企業ページに求めるのは「仕事内容」だけでなく、「実際に働いている写真」や「社員のエピソード」

就活ナビサイト内の数多くの企業ページを閲覧するZ世代にとって、詳細に記載された文章以前に、直感的なわかりやすさが重要になってきます。Z世代が実際に企業ページを開いた際、魅力的だと感じる構成はどのようなものなのでしょうか。

Q10 ナビサイトの企業ページにおいて、文章の見出しで最も興味を持つ内容は何ですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

就活ナビサイトの企業ページにおいて文章の見出しで最も興味を持つ内容を質問したところ、半数が「仕事内容」と回答しました。
次に多い回答として「働く人のエピソード」(26.4%)が4分の1を占めていることから、「実際に自分が働いている様子をイメージできるかどうか」「自分の理想の働き方とマッチするか」ということが一発で理解できるような冒頭文が求められていることがわかります。
その他には「社風」(13.8%)、「今後の展望」(4.6%)、「経営理念」(2.3%)という回答が得られました。
企業ページの冒頭文として、仕事内容に加えて、働く社員の様子が思い浮かぶような文言を付け加えることで、細かい文章にも目を通してもらえる確率が高まるでしょう。

Q11 ナビサイトの企業ページにおいて、最も有益だと感じる写真はどれですか?

出所:トガル株式会社「Z世代のリアル調査:Z世代のナビサイトを活用した就職活動に関する調査」

最後に、就活ナビサイトの企業ページにおいて最も有益だと感じる写真について尋ねたところ、「働いている様子」(62.1%)という回答が圧倒的な割合を示し、「オフィスの内装」(25.3%)という回答も4分の1以上得られました。
このことから、Z世代は、就活ナビサイトの企業ページにおいて「実際に働く空間の雰囲気を写真で知りたい」と考えている傾向が強いことが示されました。大きなビルの外装や実際に取り扱う商材の写真よりも、自分がその職場で働いている様子をイメージしやすい写真に需要があるようです。


まとめ:Z世代は就活ナビサイト上の企業情報を瞬時に捌き、自分らしく働ける企業を見つけている

今回の調査から、Z世代は各ナビサイトの特徴を把握して使い分け、一般的に良いとされる企業よりも自分に合う理想の企業を探そうとしていることがわかりました。Z世代は就活ナビサイトにおいて膨大な数の企業を捌く必要があるため、企業ページ内のURLをタップして企業のHPに飛ぶというわずらわしい手間をかけずに、就活ナビサイト上のみでわかる情報を頼りに素早く企業を見極めているようです。
タイパや自分軸を重視するZ世代の就活生に選ばれる企業になるためには、Z世代が企業選びにおいて重視する判断基準をしっかりと理解し、パッと一目見て伝わる文章や写真を掲載する工夫を施すことが大切です。

レポートの著作権はトガル株式会社に帰属します。
ご使用の際は、出典:トガル株式会社 である旨を明記ください。

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