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Instagramを活用してZ世代から“選ばれる”場所になるには?

2023.11.22
SHEARE

近年、新型コロナウイルスに関する規制が緩和されたこともあり、全国的に旅行やお出かけに対する需要が高まっています。特にコロナ禍での高校時代や大学時代を過ごした人が多いZ世代でも、アフターコロナのフェーズに入ってきている今、訪問先での思い出づくりに対する熱量が増しています。

主な情報収集ツールとしてSNSを活用するZ世代ですが、そんな中でも訪問先を選ぶときには特にInstagramが活用されています。今回はZ世代である筆者が、Z世代のInstagramの活用実態や訪問先で求める体験から、“Z世代から「選ばれる」場所”となるためのポイントを解説していきます。
この記事は、名古屋でZ世代向けSNSマーケティングを行っているトガルがお伝えします。

01
なぜZ世代はInstagramで訪問先をリサーチするのか?

訪問先を決める際には、ガイドブックを見たり旅行先のwebサイトを見たりとさまざまな方法で事前リサーチをかけるものです。その中でもZ世代が訪問先を決める際に特に使用しているのがInstagramです。

出典:SHIBUYA109 lab. 調査結果のデータを元にトガルが作成

私たちZ世代はInstagramで地名や駅名で検索し、気になる場所があれば投稿を保存、その候補の中から実際に訪れる場所を検討しています。また暇つぶしでInstagramを眺めている時に気に入った投稿を保存してストックする場合も少なくありません。

ではなぜZ世代は訪問先を選ぶ際にInstagramを活用するのでしょうか。その理由を見ていきましょう。

Instagramは「旅行」「お出かけ」と相性の良いツール

訪問先のリサーチにInstagramが活用される理由として、まずZ世代に限らずInstagram自体の持つ特徴が「旅行」や「お出かけ」と相性が良いということがあります。

旅行やお出かけをする際には、まずそこがどのような場所なのか、どのような体験ができるのか、実際に訪問した人の意見を事前に知っておきたいものです。その点Instagramではその場所を訪れた人のリアルな口コミを見ることができます。また友人やインフルエンサーの投稿を参考にできるという点で、匿名の知らない人の投稿が掲載される口コミサイトよりも情報の信頼性が担保できます。

また写真・動画投稿というInstagramの特徴も、視覚的な情報が求められる旅行やお出かけと好相性です。「楽しそう」「おしゃれ」といった言葉では伝えづらいイメージも、写真や動画にすることでリアルに伝えることができるのです。

「Instagramで自己ブランディングをしたい」というZ世代の価値観とマッチ

Z世代とInstagramとの関係を考える上で重要なのが、InstagramがZ世代にとって「情報収集の場」であると同時に「情報発信の場」であるということです。もっというと、私たちZ世代はInstagramを通じて自己ブランディングを行っています。Instagramの中で理想の自己イメージに沿った発信をし、それを第三者に評価してもらうことで自己のイメージを確立していっているのです。つまりZ世代は訪問先を事前リサーチする際に、「どんな体験ができるか」だけでなく「どんな発信ができるか」までイメージできることを重要視しています。

もう一つZ世代に特徴的な価値観としてあげられるのが、今言ったような「自分らしさ」を大切にしつつ、「トレンドを押さえていること」も重要視している点です。そのためZ世代が訪問先を選定する際には、話題性や評判も十分に加味しています。

Instagramでは話題のスポットや流行が多く発信されています。なおかつ写真・動画で投稿されていることで、自己ブランディングに沿う発信ができる場所なのかをイメージしやすくなります。そんなZ世代ならではの価値観にマッチした情報を得ることができるInstagramだからこそ、訪問先を決める際のツールとして重宝されているのです。

Z世代の「体験」は「再現+写真+投稿」に再定義される

Z世代は訪問先が決まった後もリサーチを続けており、その場所で実現できる“理想の体験”のイメージをつくり上げていっています。実際にそこを訪問した際には、答え合わせのような感覚でイメージした“理想の体験”を再現していきます。その点で、「この体験を再現したい」とリアルにイメージさせるInstagram投稿が有効になります。

そして重要なのが、Z世代にとっての「体験」の定義です。本来、旅行やお出かけにおける「体験」というのは、食べる・遊ぶといった、そこでしかできない行為を指します。しかしZ世代にとっての体験は、純粋な体験そのものにはとどまりません。

Z世代がInstagramの投稿を見て「この体験を再現したい」と思うとき、体験そのものだけでなく、投稿に対する反応も同時に見ています。つまりZ世代にとっての“理想の体験”は、ただ楽しい、おいしいだけでなく、「良い写真が撮れる」「それによってSNSで好反応が得られる」まであって初めて達成されるのです。

02
撮影トレンドから、Z世代の求める「体験」を紐解く

「体験=再現+写真+投稿」というこの定義を踏まえると、Z世代にとっての旅行やお出かけがInstagramと切り離せないものであることがお分かりになるのではないでしょうか。

ここではZ世代の撮影トレンドに重点を置き、Z世代を惹きつける体験がどのようなものなのかを紐解いていきます。

Z世代の撮影トレンドは、日常的な空間を切り取った“リアル”

今Z世代の間では、「リアル」な日常を切り取った写真を発信する「BeReal」というSNSが流行しています。BeRealでは制限時間内にフィルターやエフェクトが一切ない無加工の写真を投稿する必要があり、等身大の自分を発信することができます。このようなカメラを意識しすぎない「リアル」な発信はInstagramにおいてもみられ、日常の一部を切り取ったような写真がトレンドとなっています。

「インスタ映え」が流行語となった2017年には、カラフルなフォトスポットで撮影される様子が多く見受けられました。しかしZ世代ではその頃の流行とは逆に、写真撮影のために設置された場所ではなく、壁の前や自然の中など、日常的な空間で撮影することを好む傾向があります。その際には、歩いている場面や振り返った場面など、あくまで自然体の演出が行われることが多くなっています。

リアルかつ世界観が演出された「空間映え」がポイント!

リアルな日常を切り取った写真がトレンドとはいいつつも、そこに「映え」の要素がなくて良いわけではありません。Z世代を呼び込んでいくためには、リアルでありつつ、おしゃれであることが重要です。

そこでポイントとなるのが、その空間全体に世界観が演出されている「空間映え」です。特定の映えスポットではなく、雰囲気が盛れる「空間映え」のする場所での撮影が支持されているのです。

その際、人物と空間の両方が写り込むような引いた構図で撮影するのがトレンドとなっています。これはInstagramがZ世代にとって自己ブランディングの場だということにもつながってきます。映えるグルメなども重要な要素ですが、モノ単体で撮るよりも、その空間と自分自身を合わせて撮影することで、おしゃれな空間で楽しんでいる自分自身の様子を発信することができ、より自己ブランディングにつながるのです。

例えば今Z世代が撮影空間として良く活用しているのが美術館です。一般的には写真撮影禁止であることが多いものの、近年ではそういった背景から撮影可能な美術館が増えてきています。

美術館という特殊な空間でなくても、カフェやアパレルなどの店舗演出においてもこの傾向はみられます。店舗全体で統一された世界観を演出し、自分自身が作品の一部として同化できるような「空間映え」を意識することで、Z世代の体験意欲を刺激することが期待されます。

03
InstagramでZ世代を集客するためのポイント

ここまでZ世代とInstagramの関係性、そして“撮影”に主眼を置きZ世代を惹きつける体験がどのようなものなのかを説明してきました。

それらを受け、Z世代にInstagramで訪問先として選んでもらうためのポイントを紹介していきます。

ポイント1:「余白」を意識した空間づくり

ただ出かけるだけでなくそれを写真に撮って発信し、第三者からの評価を求めるのがZ世代の価値観です。だからこそZ世代から訪問先として選ばれるためには、今の撮影トレンドを押さえた場づくりをすることが必要です。

リアルな発信が支持を得ている今、映える撮影スポットをつくって集客する方法はあまり有効とはいえません。それよりも空間全体を演出した「空間映え」を意識し、訪れた人がその空間を体験しているところを自由に撮影できるような「余白」を持たせた空間づくりが求められています。

そしてその場所に合った独自のコンセプトがあることも重要です。その方が写真映えする空間がつくりやすいということもありますが、それ以上に独自のコンセプトに基づくしっかりとした世界観がある空間というのは、自分の価値観を大切にするZ世代の価値観に訴求するものとなるためです。

ポイント2:ユーザー目線のリアルな発信

自社でもInstagramの投稿を通じて世界観や訪問シーンを伝えることで、「行ってみたい」と思ってもらうきっかけづくりができます。ここでも、これまで述べてきた通りの撮影トレンドを意識した発信が重要となります。

具体的には、その場所の空間と人物との一体感のある写真や動画を撮影するのがポイントです。おしゃれな一部のスポットを切り取るのではなく、全体的な雰囲気を伝えられるような構図とするのが良いでしょう。

またその際には過度な加工を施さず、リアルな写真・動画を掲載することが重要です。そうすることで「自分がこの空間にいたら」ということをユーザーにイメージさせることができます。

ポイント3:保存を促す投稿作成

実際の訪問につなげるためには、Instagramの投稿を保存させる工夫が必要です。後から見返すことのできる状態へと誘導することで、自然と訪問場所の候補に挙がり、訪問される確率が向上します。実際にZ世代では訪問先を探す際に、保存機能を利用している人が多くなっています。

1投稿で得られる情報が多いものは保存されやすい傾向にあります。そのため複数枚のページを用いて、位置情報なども網羅したなるべく詳細な情報を載せるようにしましょう。

また保存リストの中でも多くの投稿が蓄積されていくため、多くの投稿の中で一目で内容が分かるようなビジュアルとすることも重要です。

ポイント4:UGC形成の促進と活用

Z世代にとって、「訪問する→写真を撮る→投稿する」はセットになっています。そのためそれを有効活用して、さらなる集客につなげていく意識が重要です。それがUGCマーケティングです。

UGC(User Generated Content)とはユーザーが投稿するコンテンツのこと。UGCのメリットは一般ユーザーの口コミの役割を担うことです。Z世代の特徴として、広告よりも一般ユーザーの口コミを信頼する傾向にあるため、訪問先に関するUGCが多い程、興味を持ってもらいやすくなることが期待されます。

またUGCを通じて企業側とユーザーとのコミュニケーションが生まれるような仕組みをつくることで、ファンづくりができるのも大きなポイントです。一度訪れて終わり、ではなくリピーターを醸成していくことにもつながります。

Instagramを通じた集客だけに終始するのではなく、UGCにより企業とファンの関係構築を行う視点を持つことも重要となります。

“Z世代から「選ばれる」場所”となる5つのポイント
  • 1.Z世代が訪問先で求める“理想の体験”を理解する
  • 2.「空間映え」を意識した場所づくりをする
  • 3.ユーザー目線のリアルな発信を心がける
  • 4.豊富な情報と目を引くビジュアルで投稿保存を促す
  • 5.ユーザー投稿を活用したUGCで集客+ファンづくり

Z世代はInstagramを効果的に活用し、自分たちが確実に楽しむことのできる理想のお出かけを設計しています。Z世代は、場所を純粋に楽しむだけでなく、自分の感性や個性を表現する場としても消費しています。

「リアル」な自分として実現したいイメージを達成するためにそれに沿って消費する場所やモノを選び取っているZ世代を惹きつけるには、理想を実現させるためのリアルな体験を提供することが求められるのです。

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みーちゃん
企画編集担当
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企画・構成・編集:みーちゃん/執筆:西村

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