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Z世代へ向けた効果的なSNSマーケティング戦略とは?

2023.08.18
SHEARE

近年、「Z世代」という言葉がメディアに登場するようになりました。それは、SNSを使いこなすスキルと、情報の真偽を見抜く力とを身につけた新しい世代のこと。
Z世代は、生まれてから不況のため消費行動に対してとても敏感かつ慎重です。SNSは情報量が多い分、虚偽の情報やフィッシング詐欺などに引っかかる可能性もあります。しかし、Z世代はデジタルネイティブであり、情報の取捨選択を極めて得意としています。
そんな「Z世代」の名称の由来、そして、Z世代に効果的なマーケティングとはどのようなものなのかを、探っていきましょう。
この記事は、名古屋でZ世代向けSNSマーケティングを行っているトガルがお伝えします。

Z世代は「ジェネレーションZ」と呼ばれ、幼いころからタブレットやスマートフォンなどのデジタルデバイスに触れて育った、デジタルネイティブの世代です。アメリカの大手コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、Z世代とは1996-2012年に生まれた世代を指します。

<Z世代の特徴や価値観>
・自己プロデュースに注力する(他人との差別化)

・自己肯定感の上昇をモチベーションとする

・競い合うのではなく、自らの世界観を持つ

・意思決定にインターネットが関わる
(買うもの、遊びに行く場所はインスタやTIktokで目星をつける)

・他者に後押しされることで動く(裏を返せば一人で動けない人が多い、複数人や集団の安心感を拠り所にしている)

・インターネットに答えを求める
(価値観的にインターネットで流行っている意見が是、マイノリティーな意見を否とする傾向が強い)

・購買行動・消費行動の決定要因に「SNSに載せる」が存在する
(少し高くても映えるもの、インスタに載せたら可愛いから買おうという動機が少なからず存在している。)

・情報ソースの大半がSNS

・トレンドが目まぐるしく変わる。長続きしにくい。

・自己否定傾向が強い

マスメディアよりもSNSに親しみを感じることに加えて、Z世代は必要に応じてSNSを使い分け、商品・サービスの情報もSNSで収集しています。Z世代は、SNSで気になるものは投稿の保存機能などを使ってストックし、色々なチャネルから情報収集を行っては商品を検討します。最終的にはコメント欄を活用し自らのブランディングに合っているのかを判断した上で、購入を進めています。

では、Z世代の活用するSNSの特徴や役割はどのようなものなのでしょうか。「TikTok売れ」という言葉と共に注目を集めているTikTokには、ユーザーの興味を呼び起こしやすい特長があります。また、個人の嗜好が反映されやすいアルゴリズム(視聴者の関心をもとにお薦めの動画が流れる)によって興味が喚起されやすいUIになっています。

TikTok

興味深いことに、TikTok上で実際の購入につながりやすいものは決して高価なものでなく、実際に店で手に取って買えるものが多いと言われます。利用者の年齢層は上がってはきているものの、いまだに主力はZ世代であり、試しに買ってみようというハードルの低い商品、気軽に買える商品がその価格帯であることも理由の一つでしょう。

Instagram

一方で、Instagramは雑誌に近い役割を担っています。ユーザーは自分の価値観や好きなテイストに沿ったアカウントをフォローする傾向があるので、ニーズにマッチした情報を、あたかも雑誌をめくるかのようにユーザーに届け、認知させる力を持ちます。
このInstagramには、認知後の受け皿としての役割もあります。バズこそ起こりにくいもののTikTokやTwitterでバズが起こった情報を、後からInstagramでハッシュタグ検索したりブランドの公式アカウントで商品をチェックするというように、ユーザーが商品の情報をより細かく見ていくためにも利用されているのです。

Z世代には、SNSを見る順序があります。
Instagramであれば最初にストーリーズに目を通し、そこで気になるストーリーズがあればプロフィールからフィード投稿へ飛びます。コメント欄を見てから更にフィード投稿からリールという流れが多く、逆パターンでリールからプロフィールへ飛ぶ場合もありますが、このケースはレアでしょう。

Tik Tokであれば人気の投稿が流れてくる「おすすめ」欄の投稿からそのコメント欄、コメント欄で話題になっている投稿がサジェストで出現するのでそこへ飛びます。
オウンドメディアを活用する上で、Z世代のSNS活用法のこうした現実を知っておくと、より近接的なアプローチが可能となります。


Z世代に訴求するサービスや商品、そして、Z世代へ向けたSNSマーケティングを考えた時、何を見せたいか、買わせたいかではなく、今を生きる若者が「今何を見ているのか」を把握しなくてはなりません。
Z世代が生まれた1996年から2012年という時代背景から、日々のSNS活用法を追跡し、感性のゆらぎやその流行を、あらゆる角度から収集していくことが望まれます。

Z世代の興味は一つの情報から他の情報へと芋づる式に移動していきます。例えばInstagramでは、ストーリーに登場する回数が多ければ、この要素は「流行りだ」と認識される傾向が強く、それ自体がトレンドの波になります。

一例を挙げましょう。
2019年の10連休には約58万人が訪れたという人気の花畑があります。群生しているのは「淡い青」が美しいネモフィラ。茨城県の国営ひたち海浜公園では、2002年にネモフィラを始め、それがInstagramなどで「写真映えする」と話題になり爆発的な人気を博しました。やがてこの一か所をはるかに飛び超えて、ネモフィラの咲く各地の観光スポットにまで効果は波及し、流行の最前線になったのです。

画像:ネモフィラの丘

TikTokでは、【YouTubeチャンネル「ゆずみつといっしょ」】の5歳の男の子「みっくん」の言葉「かわちい」がバズり、芸能人もその投稿で真似をするまでに広がっていきました。このことによって分かるようにZ世代の波及効果は芋づる式の要素が強く、何かしらの原因によって流行した音源は、数珠繋ぎに他へ転用され、その音源がついた動画はおすすめに載りやすくなります。

更に動画の構成自体も数珠繋ぎ的に模倣され、動画の構成自体が流行りとなる現象もあり、そこに便乗することで注目度も高まっていくのです。このように誰かの制作を真似る、模倣することに罪悪感を感じる感性は薄く、むしろ上手な模倣に対しては素直に評価するという性質も、このZ世代特有のものなのです。

こうしたZ世代のユニークな特徴を踏まえた上で、Z世代へ訴求するマーケティングのポイントとは何でしょうか。デジタルネイティブであるZ世代は物心ついた頃からデジタル広告にふれてきており「やらせ」や誇張表現を鋭く見抜きます。用意された台本や演出されたコンテンツを用意しても、それがZ世代には受け入れられない可能性があります。

Z世代は「真実味」や「人間味」を重視します。それゆえ企業担当者の人柄が伝わる言葉を添えたり、真実、本音が垣間見られるようなメッセージを込めることがとても重要です。Z世代に向けては、わざとらしさや演技のない率直な伝え方を意識することが大切です。また従来の広告に見られた「伝える」「届ける」という発想はあまり合わないかもしれません。


そして、ユーザー間でシェアを重ねることで拡散してもらうという発想を持つことも大切です。ユーザーの「シェアしたくなる心理」を刺激するため、シェアすることで自分の“好き”が相手に伝わる「自己表現に役立つ投稿」や日常生活で家族や友人と気軽に共有できる「身近に役立つ有益な情報」、そして「驚き」・「かわいい」など感情を共有できる「感情に訴えかける投稿」など、フォロワーがシェアしたくなる、人に教えたくなるコンテンツを意識して制作しましょう。ただし企業であることを伏せ、まるで一般消費者であるかのような情報発信をすることは、避けなくてはなりません。

口コミ効果を狙う場合にも、企業であることは明示する必要があります。
Z世代から支持されているインフルエンサーを起用するのも効果的な施策のひとつです。すでにZ世代から一定の支持を得ている人物であれば、抵抗なく受け入れられる可能性が高く、メッセージも届きやすくなるでしょう。ただインフルエンサーに自社商品を紹介してもらうという「宣伝」の手法ではなく、あくまでも自然な形で「実際に使ってもらう」ことが大切です。かつてテレビドラマで俳優が着ていた洋服が話題を呼び、爆発的に売れる現象が見られたように、ビジネス色を出さない工夫も必要なのです。

Z世代へ向けた効果的なSNSマーケティング戦略 5つのポイント
  • 1.Z世代のSNSの用途と見る順序を理解し、それに沿ったアプローチを行う
  • 2.最先端や流行りはInstagramやTikTokにあることを理解する
  • 3.流行り廃りが特に激しいため、流行の最前線を追って魅力を演出する
  • 4.「失敗しても良い」というサポートを心掛ける
  • 5.個人を肯定する「後押し」を大切にする

Z世代のマーケティングを成功させるには、デジタルネイティブのZ世代の「需要」を満たす必要があります。一日の過半数をネットに触れている世代だからこそ、比例して膨大な情報量を保有しているのがZ世代の特徴です。自社のプロモーションがリーチしやすい利点もありますが、同時に古い情報だと瞬時に不要とみなされ破棄されてしまいます。企業はZ世代のトレンドをリサーチしつつ、情報の刷新やクリエイティブの変更を絶えず行い、めまぐるしく移り変わるZ世代のニーズを掌握することが必要だと思います。

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ぽん
企画編集担当
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企画・構成・編集:ぽん/執筆:菅原

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