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ブランド力を高めるInstagramフィード投稿作成のコツ
Instagramは視覚的に楽しめるビジュアルコンテンツに特化したSNSプラットフォームです。ストーリーズやリールなどさまざまな投稿機能がありますが、その中でもフィード投稿はInstagramのメインコンテンツといえるでしょう。
では自社の商品やサービスの魅力、そして企業自体のブランド力やイメージを向上させていくためには、どのようなフィード投稿が好ましいのでしょうか?今回の記事では、企業のブランド力を高めるInstagramフィード投稿のノウハウやコツをお伝えします。
01
Instagramにおけるフィード投稿の基礎をおさらい
すっかり世間にInstagramが浸透している今、「フィード投稿とは?」という基本的なポイントについては既にご承知の方も多いかもしれません。しかしInstagramは日々アップデートを重ね、機能や仕様は大小の変化を続けています。というわけで、まずは今一度Instagramのフィード投稿の基礎をおさらいしておきましょう。
複数の写真・動画を投稿する、フィード投稿の基本仕様
フィード投稿とは写真や動画を投稿するInstagramのメインコンテンツ。「ストーリーズ」や「リール」の投稿形式は後から備わった機能ということもあり、一般的に「Instagramに投稿する」という言葉はフィード投稿を指すことが多くなっています。
フィード投稿をすると、フォロワーのタイムラインに表示されます。またそれと同時に自身のアカウントのプロフィール画面の「プロフィールグリッド」にも常時表示されることになります。
写真は1つの投稿で1枚から複数枚数選択可能です。1回で複数枚数を投稿することを「カルーセル投稿」といいます。カルーセル投稿自体は2017年に導入された機能ですが、2024年8月のアップデートにより最大投稿可能枚数が10枚から20枚に大幅に増加しました。
動画は最大60秒までの動画が投稿できます。1つの投稿に写真と動画を混在させることも可能です。
フィード投稿の重要性は「アカウントの魅力そのものをユーザーに知らしめる」こと
Instagramにおけるフィード投稿の役割は、「ユーザーとのタッチポイントをつくること」「アカウント全体の世界観を構成すること」の大きく2点に集約されます。
大半のユーザーはInstagramを開いた後、まずタイムラインを確認します。ユーザーとの最大のタッチポイントであるタイムラインに表示されるという点で、フィード投稿はInstagram運用における中心的な役割を担っているといえるでしょう。いかに魅力的なフィード投稿でユーザーを惹きつけるかがInstagram運用の鍵となります。
またフィード投稿はフォロワー以外のタイムラインにもおすすめとして表示されます。そのため既存フォロワーのエンゲージメントを高めるだけでなく新たなフォロワー獲得にも寄与できるのがフィード投稿の魅力です。
そして一度投稿したフィードは削除しない限り、アカウントのプロフィール画面に蓄積されていきます。それらの投稿1つ1つが、アカウントの雰囲気や世界観の構成要素となります。おすすめに出てきた投稿に興味を持ったユーザーは、大抵アカウントのプロフィール画面に遷移し、過去のフィード投稿を見た上でフォローするかどうか決めています。つまりフィード投稿は、アカウント全体の魅力をユーザーに伝える重要な役割を担っているのです。
02
フィード投稿の魅力を高める準備の3ステップ
ここまでの内容で、フィード投稿の基礎とその重要性を再認識していただけたのではないでしょうか。いよいよここからは実際にフィード投稿のコツとノウハウについて解説していきます。
コンテンツ内容を充実させることも大切ですが、何よりもまずアカウントがあってこそのコンテンツです。コンテンツの内容に触れる前に、アカウントやプロフィール設定など、フィード投稿の準備段階となる3つのステップを解説していきます。
ステップ1:アカウントのコンセプトを設計する
フィード投稿は写真1つから気軽にできるのがメリットですが、かといって深く考えずに投稿をしているとアカウント全体が雑多な印象になってしまいます。また自社ホームページなどと違ってすべてのアカウントが同じフォーマットで投稿するため、他社との差別化が図りにくいのも特徴です。
そのために、企業のInstagram運用においてはまず「どういうコンセプトのアカウントとするか」を明確にすることが重要となります。企業やブランドならではの魅力を十分に伝えるフィード投稿となるかは、このアカウントのコンセプト設計にかかっているといっても過言ではありません。アカウントのコンセプトがしっかりしているからこそ、統一感があり訴求力の高いフィード投稿を作成することができるのです。
例えばグルメ系のアカウント1つとっても、看板商品を全面に映し出した迫力のある写真中心のフィード投稿をしているアカウントもあれば、写真の美しさや雰囲気を重視したおしゃれ系のアカウントもあります。自社の商品やサービスを伝える上でどういう方向性がマッチしているのかを分析し、明確なコンセプト設計を行いましょう。
アカウントのコンセプト設計にあたっては、ベンチマークとなるアカウントをいくつか決めておくのがおすすめです。投稿の雰囲気だけでなくフォロワー数なども含めて目指すべき指針を決めておくことで投稿の方向性がぶれにくくなります。また投稿分析を行う際にも、比較対象となるアカウントがあることで、有効な分析が行いやすくなります。
ステップ2:プロアカウントを取得する
アカウント取得は、まず「個人用アカウント」か「プロアカウント(ビジネスアカウント/クリエイターアカウント)」を選択するところから始まります。どちらも無料で取得できますが、プロアカウントの方が高機能なため、企業でInstagram運用を行う場合は基本的にプロアカウントを設定することを推奨します。
プロアカウントの主な機能の中でも、特に投稿分析ができる「インサイト機能」はInstagram運用を行う上で非常に重要です。また投稿やストーリーズに商品タグを追加してECサイトやショップに誘導できる機能など、直接商品の購入につなげられる機能もプロアカウントならではの魅力です。
■プロアカウントの主な機能
- ・インサイト機能
- ・ショッピング機能
- ・広告の作成
- ・予約投稿
- ・商品・席の予約機能
- ・ビジネスプロフィール機能
既にアカウントを設定している場合でも、後から個人用からプロアカウントに切り替え可能です。ただしプロアカウントから個人アカウントに切り替えるとそれまでにインサイトがリセットされてしまうため注意が必要です。
ステップ3:アカウントの“顔”となるプロフィールを設定する
アカウントを設定したら、プロフィールを整備していきます。プロフィール画面はユーザーがそのアカウントをフォローするかどうかを決める重要なファクターです。
プロフィールの基本項目は「アカウント名」「プロフィール写真」「自己紹介文」。特に「アカウント名」と「プロフィール写真」は投稿に紐づいて必ず表示される、アカウントの顔となる存在です。キャッチ―なアカウント名やオリジナルのプロフィール画像で、アカウントの特徴を分かりやすく伝えるものとしましょう。
自己紹介文はプロフィール画面に表示される文章です。スマートフォンでは基本的に冒頭3行が表示され、「続きを読む」をタップすることで全文表示されます。なるべく最初の3行でアカウントの大きな特徴が伝わるような文章を心がけましょう。
03
フィード投稿作成の基本テクニック
コンセプト設計やアカウントの設定が終わったら、フィード投稿を作成していきます。ここでは、フィード投稿をする際に絶対に押さえておきたい基本テクニックをご紹介します。
質の高い写真と動画の撮影・編集
数あるSNSの中でもInstagramでは、写真や動画といったビジュアル面の評価が特に重要視されます。写真や動画の質は投稿自体の質、ひいては企業のブランドイメージをも左右します。画質や画角など細部にまでこだわって撮影を行いましょう。
一例として、SNSへの投稿やインスタ映えする写真撮影に長けたZ世代が行っているフィード投稿用の写真撮影のコツを紹介します。
写真上部に余白を残す
被写体と余白の空間的なバランスを保つことで写真全体にまとまりを持たせる
露出を下げて撮影する
画像の露出やハイライトを下げ、暗めの系統にすることでおしゃれに見せる
・斜めから撮影し、奥行きを出す
写真に立体感を持たせることで臨場感あふれる写真に見せる
手元に商品を持って撮影する
商品だけでなく「人」を感じさせることでリアルさを出す
広角レンズを活用する
空間を一つの写真に閉じ込めることで一枚絵にできる・立体感を持たせることで臨場感溢れる写真に見せる
キャプションとハッシュタグの付け方
キャプションは投稿内容を補完するための文字情報です。最近では画像や動画に文字入れを行い、キャプションは最低限に抑えるフィード投稿も少なくありません。しかし丁寧で詳細なキャプションは、ユーザーのエンゲージメントを高めるための重要な要素の1つです。
投稿内容とキャプションを両方読むユーザーにとって、両者の内容が重なりすぎていても退屈に感じますし、乖離しすぎていても理解がしづらくなります。そのため「投稿だけでは伝わりきらない商品やお店の良さ、具体的な情報を文章にて補完する」ことを意識してキャプション文章を作成することが大切です。
キャプションでもう1つ重要なのが、ハッシュタグです。ハッシュタグを活用することで、そのキーワードを使って検索したユーザーを自社の投稿に呼び込むことができます。
ハッシュタグは、そのハッシュタグを使った投稿数に応じて3つの種類に分けられます。
- ・ビッグタグ:投稿数15万件以上
- ・ミドルタグ:投稿数5万件~15万件未満
- ・スモールタグ:投稿数5,000~5万件未満
実際にInstagramでハッシュタグ検索をすると、そのハッシュタグで何件程度の投稿がされているのかを確認できます。
ビッグタグをつけるとライバルが多く、自社の投稿が埋もれてしまう可能性があります。かといってニッチすぎるスモールタグでは、そもそも検索される可能性が低くなってしまいます。ハッシュタグは1投稿につき最大30個つけられるため、効果的にアカウントにリーチしてもらえるよう3つの種類のタグをバランス良く使い分けましょう。
タグ付けと位置情報の活用
写真・動画とキャプションを作成したら投稿自体は可能ですが、投稿にあたって追加できる機能は他にもいくつかあります。その中でも特に重要なのが「タグ付け」と「位置情報」の機能です。
「タグ付け」は投稿に関連するアカウントのタグを、写真や動画に埋め込める機能です。グルメや旅行など、商品・場所を紹介するアカウントの場合は、対象となるアカウントをタグ付けするのが一般的です。投稿に関連するアカウントやブランドをタグ付けすると、相手のアカウントに通知が行きます。タグ付けしたアカウントはもちろん、そのアカウントのユーザーからの反応からも期待できるため、より新しいユーザーにリーチできるというメリットがあります。
また自身のアカウントをタグ付けすることも非常に重要です。タグを写真や動画に直接設置できるため、ユーザーがプロフィール画面に遷移しやすくなり、新規フォローの導線を強化することが可能となります。
「位置情報」は、文字通りその投稿に関連する位置情報を伝えるための機能です。店舗を構えている場合は、店舗の位置を地図上で示すことが可能となります。またフォロワーだけでなくその地域や場所に関心を持っているユーザーにリーチできるため、新たな顧客獲得も期待できます。
04
フィード投稿応用のテクニック
ここまでは基本テクニックを紹介してきました。しかし先にも触れたとおり、Instagramでは全アカウントが同じフォーマットでフィード投稿を行っているため、なかなか他社との差別化が難しい傾向があります。ぱっと目を惹くような一1ランク上のフィード投稿となるよう、応用テクニックも紹介していきます。
投稿のトーン&マナーを揃える
トーン&マナー、いわゆる「トンマナ」とはデザイン用語の1つで、コンセプトや雰囲気に一貫性をもたせることをいいます。最初にもいったように、アカウントのコンセプトに基づいて統一感のある投稿をすることは前提です。その上で、「トンマナの統一」にはもう少し厳密なルールが求められます。
例えばZ世代のフィード投稿では、以下のようなトンマナ統一の工夫が見られます。
“暗め系統”にする
画像の露出やハイライトを下げ、暗めの系統にすることでおしゃれに見せる。
“淡色系統”にする
投稿の中に木の温かみや淡い色の家具等を入れることで落ち着いた印象の投稿にする。
“枠囲い”で統一感を持たせる
写真を全て太めの白枠で囲い、写真立てに入れたような雰囲気の投稿にする。
“表紙”を作ることでアルバム形式にする
写真を複数枚選択したカルーセル形式の投稿にし、アルバムの表紙なようなものをサムネイルにすることで統一感を持たせる。
トンマナは見た目の統一感のことだけを指すわけではありません。キャプションの付け方やハッシュタグの入れ方など、アカウント全体に及びます。
特に企業アカウントを運営する場合、複数人が投稿することが想定されます。ユーザーはSNSアカウントに対して、1人の人物のようなキャラクターの一貫性を求める傾向があります。そのためキャプション文章の文体を揃えることも重要なポイントです。口調だけでなく絵文字の使い方、改行の入れ方など細かい部分までのトンマナを意識しましょう。
投稿タイミングの最適化
Instagramのフィード投稿のインプレッションを伸ばすためには、ユーザーのアクティビティが活発なタイミングを狙い、適切なタイミングでの投稿を心がけることも重要です。対象とするユーザーの年代や性別によって若干の異なるものの、一般的に以下のような時間帯を狙うのが効果的とされています。
平日の早朝 (6:00-9:00)
起床後にスマートフォンをチェックする人へのリーチを狙う
昼休みの時間帯(12:00-13:00)
仕事や学校の合間にスマートフォンをチェックする人へのリーチを狙う
夕方から夜間にかけて(17:00-21:00)
仕事や学校を終えてリラックスするタイミングを狙う。特に夕食を終えて落ち着く20:00以降が狙い目
時間だけでなく、曜日にも傾向が見られます。これまで複数のInstagram運用をサポートしてきた弊社の分析によると、Instagramでエンゲージメントが高い傾向にある曜日は“火曜日、水曜日、木曜日”です。これらの情報はインサイトで確認できるため、実際に反応の良い曜日・時間帯を検証した上で、適切なタイミングで投稿をしていきましょう。
アルゴリズムの仕組みを踏まえてタイムライン・発見タブへの上位表示を狙う
フィード投稿のコツというよりは運用テクニックとなりますが、なるべく多くのユーザーへのリーチを狙うためにはアルゴリズムの仕組みを踏まえたフィード投稿も重要です。
フィード投稿のタイムラインや発見タブへの表示は、さまざまな要素でInstagramによってランク付けされています。フィード投稿で上位表示されるために重要な要素として、Instagramからは以下のような条件が公表されています。
- ・投稿を数秒閲覧される
- ・コメントされる
- ・いいねされる
- ・シェアされる
- ・投稿者のプロフィール写真がタップされる
2024年8月のアップデートでカルーセル投稿の最大枚数が20枚に大幅増となったことからも、Instagramでは投稿への滞在時間を重要視していることが伺えます。枚数の多い充実した内容のフィード投稿を行うなど、アルゴリズムを踏まえた工夫を行ってフィード投稿への注目度を高めていくと、より効果的なInstagram運用ができるでしょう。
- ・アカウントのコンセプトを事前にしっかりと設計する
- ・Z世代の撮影テクニックを参考にし、写真・動画の質を高める
- ・ユーザーニーズを踏まえたキャプション・ハッシュタグとする
- ・トンマナを揃えることで、世界観の伝わる“1ランク上”の投稿に
- ・アルゴリズムを踏まえ、フィード投稿への注目度を高める
フィード投稿は、自社の商品やサービスを魅力的に伝える上で非常に重要な手段です。コンセプトに一貫性のある洗練された投稿、Instagramの機能を使いこなした投稿は、企業のブランドイメージを向上させていくことにもつながります。Instagramの仕様や写真や動画の流行は常に変わっていくため、情報のアップデートを続けながら、自社に最適なフィード投稿の形を見つけていきましょう。
名古屋で「企業SNSキャンペーン実施」ならトガル株式会社へ
Z世代の視点を取り入れ、メディアの新たな繋がりを創出する。
企画・構成・編集:ぽん/執筆:西村