Z世代の視点を取り入れ、メディアの新たな繋がりを創出する。
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Z世代がInstagramで体験を発信する理由
どこかに遊びに行ったとき、ずっと欲しかったものを買ったときなどの特別な体験をした際、それを大切な思い出として覚えておきたいと思うのはどの世代でも共通の感覚でしょう。記憶しておくだけだと忘れてしまうかもしれないから、人々は写真や動画などでその体験を「記録」します。
Z世代はただ記録するだけでなく、記録した体験をInstagramで発信することにこだわりを持っています。自分が後から振り返るためだけなら「記録」だけで良いはず。それなのになぜZ世代はInstagramに載せて自身の体験を発信するのでしょうか。
今回は体験を発信する背景にある、Z世代ならではの価値観について深掘りしていきます。それを踏まえた上で、Z世代に訴求する魅力的な体験を生み出すためのポイントを紹介します。
この記事は、名古屋でZ世代向けSNSマーケティングを行っているトガルがお伝えします。
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Z世代が体験を発信する理由1:第三者に発信して初めて「体験」が完了する
なぜZ世代は体験を発信するのか、そこには「発信するのが当たり前」というZ世代特有の価値観が関係しています。「スマートフォンの普及」と「SNSの浸透」という時代の変化とともに培われたZ世代の価値観から、「体験」と「発信」の関係性について説明していきます。
スマートフォン・SNSがもたらした「体験を共有する」ことの習慣化
Z世代以前の世代はまだ携帯電話も普及していない時代を経験しており、「発信」はおろか、写真や動画での「記録」も今ほど手軽にはできない環境がありました。次第に携帯電話やインターネットが普及し、自身の体験を発信する人も増えていきますが、Z世代以前の世代ではそれが「当たり前のこと」として認識されるまでには至っていない感があります。
一方でZ世代は幼い頃から携帯電話やスマートフォンが近くにあったことから、日常的に写真や動画で記録をしています。さらにはSNSの浸透により「記録」だけでなく「発信」のハードルも大きく下がりました。それにより「体験の共有」は当事者間だけでなく第三者にも行うことが当たり前になっていきました。今やZ世代にとって「体験」の前提に「発信」があり、体験・記録・発信がセットになって習慣化されているといっても過言ではありません。
第三者からの反応が「体験」の付加価値に
とはいえ、いくら手軽にできるようになったといっても、何かしらのメリットがないとSNSでの発信は「習慣化」するまでには至らないでしょう。そのメリットが、第三者からの評価・反応です。従来、当事者間で「楽しかったね」と言い合うことで完結していた「体験」に、SNSへの投稿により第三者からの「楽しそう」という反応が加わることで、自分の体験の価値をより強く認識できるようになったのです。
「発信」は体験の完了だけでなく、確かな思い出として形に残す役割も果たす
手軽に発信でき、さらには第三者からの反応によって自身の「体験」に付加価値がつく。その一連の流れがZ世代にとって当たり前のこととなっています。Z世代にとっては体験を行った後にInstagramで発信し、第三者に認識してもらうことで初めて「体験が完了した」と確信できるのです。
もう一ついうと、体験を発信し第三者からの反応を得ることは、その体験をしたという確証が形になって残ることにもなります。後述する通り、Z世代は“思い出づくり”への強い思いを持つ世代。体験を発信することで、自分の貴重な思い出の存在を確かな形にしたいという思いもあるようにも感じられます。
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Z世代が体験を発信する理由2:魅力的な自分を演出したいから
「SNSでの発信が当たり前」の時代になってからも、いくつかステージは変化しています。SNS黎明期には何でも発信してしまうようなアカウントも少なくありませんでしたが、SNSが身近になるにつれて個々人のネットリテラシーも高まっていき、現在は投稿内容をより精査するフェーズに入っています。
その中でも特にZ世代に見られるのが、SNS、特にInstagramが「他者との関係構築」と「自己表現」の場になっているという傾向です。ここではInstagramとZ世代の関係から、Z世代がInstagramで体験を発信するもう1つの理由を読み解いていきます。
Instagram投稿は「人間関係の構築」「自己ブランディング」に深い影響を与える
Z世代にとってInstagramでの発信は、それを見ればその人がどのような価値観やスタイルを持つ人なのかを見極められるものとなっています。Z世代は電話番号やLINEより先にInstagramのアカウントを教え合うケースが多く、Instagramの発信の雰囲気によって「この人と仲良くなりたいかどうか」を判断することも少なくありません。つまり人間関係の構築においても、Instagramでの発信が大きな役割を担っているのです。
そしてもう一つ重要なのが、自己ブランディングの視点。SNSとともに育ってきたZ世代は個人による発信が注目される中で過ごしており、より他者からの承認を求める傾向があります。特にInstagramは写真や動画などのビジュアル情報が重要視されるSNSのため、自分の感性や、自分自身の容姿・服装・スタイルをアピールするのにうってつけの場です。Z世代は自分のなりたい理想の姿を体現する場としてInstagramを活用し、他者から認められることで自己ブランディイングを確立させていっているのです。
その場の見栄えの良さではなく、ライフスタイルもイメージできる「体験」を発信
Z世代がInstagramで体験を発信する理由も、「人間関係の構築・自己ブランディング」をする場であるというInstagramとZ世代との関係につながっています。
Instagramを通じて「魅力的な自分」を発信したいという目的は、「おしゃれな服」「おしゃれな場所」などといった見栄えの良いモノ・コト単体を投稿しているだけでは達成できません。それよりも「お洒落なものに溢れる生活を送っている」「質の高い体験を日常的にしている」ことを発信して見ている人にイメージづけることが重視されます。
つまり重要なのは投稿に“自分”の存在を介在させること。そのためZ世代は「自分が体験していること」をInstagramで発信しているのです。
一方で、自己顕示欲を全面に出した投稿はZ世代にはあまり好まれません。あくまでわざとらしくない程度に自分をアピールしたい、という傾向があります。「体験」自体にフォーカスしながら、そこにさりげなく自分を写し込むことで承認欲求を満たすのもZ世代ならではの特徴です。
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Z世代の「Instagramでの体験発信」の実態
ここまで、なぜZ世代が自身の体験をInstagramで発信するのかについて、Z世代の価値観から説明してきました。ではZ世代は実際にどのような体験に魅力を感じ、どう発信しているのか、その実態を見ていきます。
「誰かと何かをする」思い出づくりを重要視
コロナ禍で青春時代を過ごすことを余儀なくされたZ世代は“思い出づくり”に対してひと際強い思いを持っているのが特徴です。そのため「誰かと何かをしている」という体験を重要視しており、それを写真や動画に残すことに意味を見出す傾向が強くなっています。皆で何か特別なことをしてそれを写真や動画に撮り、Instagramで共有し、反応をもらう。その一連の「思い出づくり」がZ世代に刺さる体験であるといえます。
前述した通り、Z世代にとって「体験」と「発信」はセットであり、第三者に共有して初めて体験が完了したと確信する、という価値観を持っています。そのため体験した思い出をSNSに載せるというよりは、SNSに載せる思い出をつくるために体験する、という感覚を持つZ世代も少なくありません。
日常を切り取って残す擬似日記
Z世代は出かけた際の写真・動画を投稿したりストーリーズに載せてハイライトにまとめたりすることで、「楽しそう」な思い出を後から見返すことができる形で残そうとします。
リアルな日常を発信しているようにも見えますが、その裏では細かな調整や取捨選択が行われています。パッと見て華やかに感じられるような発信を行うことで、自分の日常が充実していることを確認しています。Z世代にとってInstagramは自分が見せたい部分だけで構成する擬似的な日記の役割を果たしているといえるでしょう。
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Z世代が発信したくなる体験を生み出すには?
Z世代にとって体験と発信がセットになっているからこそ、「つい発信したくなる」と思える体験を提供できればZ世代を惹きつけることができます。Z世代は体験したい場所をInstagramで検索しているため、Z世代が体験を発信することでそこから集客につなげられるメリットもあります。
ではZ世代が「つい発信したくなる」体験にはどのような要素が必要とされるのでしょうか。前提となる重要な考え方と、それに基づく3つのポイントを紹介していきます。
考え方:重要なのは「自分」を感じさせる投稿になること
「インスタ映え」が流行語大賞に選ばれた2017年頃は、パッと見てわかる「かわいさ・面白さ」をアピールして楽しむ様子が見受けられました。しかし現在はより「自分」の要素が重要視されるようになってきています。
映えスポットや映えグルメなど、誰がとっても同じような構図で同じような投稿になってしまうものよりも、その空間に自分を介在させたような投稿が好まれています。そこにはコロナ禍を経て「自分自身の思い出」を大切にするZ世代の価値観も反映されています。
その一方で、自分を全面に出しすぎないさりげなさを出すのもポイント。あくまでその体験自体に重点を置いた投稿としつつ「自分ならではの体験の楽しみ方」も発信することを楽しんでいるようです。
1. 人が映り込む余白を作る
「自分の存在を感じさせたい」と密かに思っているZ世代に向けて、大きな鏡を設置したり、背景となる壁をデザインしたりすることで、自分を引き立てる空間として活用してもらうことが可能になります。
ドリンクのカップやショッパーにも工夫を凝らすことで、ネイルやアクセサリーを自慢したいZ世代が手元を写すために撮影してくれるかもしれません。
2. 撮影したくなるポイントを散りばめる
Z世代はTikTokやInstagramリールなどのショート動画を好んでみています。そのため発信する際も、体験するスポットの入口から全体が見渡せる動画を作成することが多くなっています。たくさんの切り取りたくなる場面を用意することで、体験の全体像がわかるような発信を促すことができます。
店舗であれば扉付近をお洒落にしたり、商品であれば梱包にこだわったりすることで、扉や梱包を開く臨場感やワクワク感が伝わる写真や動画を撮影してもらうことにつながります。それを見た人は実際に自分が体感する様子をイメージし、体験への期待が膨らむという効果が得られるでしょう。
3. 多様な体験を用意する
日々多くの情報に囲まれて生活しているZ世代は、価値観や趣味嗜好が多様化しています。また流行を大切にしつつも、他にはない体験をしていることで独自の感性をアピールする自己ブランディングの考え方も持っています。
写真として映えることは不可欠ですが、画一的な内容ではなく、その人独自のセンスや個性を表現できるような体験の場を設けることが重要です。例えばオリジナルグッズづくりなどは自分自身を表現できる体験にもなるのでZ世代の価値観とマッチします。ただ写真映えするだけでなく、自分を魅せられる内容の体験を提供することを意識すると良いでしょう。
- 1.「体験した」という証拠を残したい
- 2.後から見返すための思い出を作りたい
- 3.自己ブランドを確立したい
- 4.センスの良さや豊かさを自慢したい
- 5.写り込む自分の容姿を見てもらいたい
「思い出づくり」を積極的に行い、それをInstagramで発信することで「体験」を完了させているZ世代。Instagramを自分だけの思い出の記録にとどめず、魅力的な日常の表現にも活用しているのがZ世代ならではの独自の特徴です。
そんなZ世代の価値観を理解することで、Z世代に響く魅力的な体験を提供することができます。Z世代の理想のInstagram発信に有効利用してもらえるような体験を用意し、集客の輪を広げていきましょう。
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企画・構成・編集:みーちゃん/執筆:西村