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リサーチを起点にした課題解決重視のクリエイティブ術

2025.11.01
SHEARE

クリエイティブは悪くないのに、ターゲットに響いていない。広告は話題になったけど、売上につながらない。そんな経験はありませんか?
コミュニケーションデザインの使命は、課題解決。Web、SNS、印刷物など、媒体や制作物を問わず、企業やブランドが目標達成するための最適な道筋を描かなければなりません。

その起点となるのがリサーチです。単なる情報収集ではなく、重要なのは扱い方。クライアントの目的や課題、競合他社、関連する業種など、情報を体系的に収集し、的確に分析することが不可欠です。それをもとにクリエイティブを企画立案することが、コミュニケーションを成功に導きます。

もちろん、クリエイティブにおいてもリサーチは重要。つねに課題解決の視点を持つと、取材やインタビューの内容も変わるはずです。

今回は、課題解決の機能をしっかり果たすコミュニケーションデザインについて、日頃からリサーチを重視して仕事に取り組んでいる、デザイナーの岡崎がお話しします。

この記事は、名古屋でコミュニケーションデザインを行っているトガルがお伝えします。

「誰に」「何を」「どうしてほしいか/どう思ってほしいか」を明確にする。これは、課題解決の筋道を築くための基本中の基本です。そのための第一のリサーチは、クライアントからのヒアリング。今、困っていること。何を解決したいのか。最終的な目標は?ニーズやウォンツを徹底的に掘り下げて聞いていくと、課題が明確になったり、本来の課題が見つかったりします。

1競合→2類似する事例→3関連のない業種…と、範囲や事柄を身近な事例から次第に広げて調査します。すると、一見関連のない企業や商品の取り組みからヒントが得られることもあるものです。リサーチする際は、まず関連ワードを検索し、幅広い領域から情報を集めます。それを多様な角度から精査し、アレンジや置き換えができるか検討するなど、最適な活用法を考えましょう。

例えば、「いいね」はコンスタントに付くが保存数は増えない、という課題があったとします。保存数を増やす目的なら情報の濃いフィード投稿、リーチ拡大を目的とするなら拡散力のあるリール動画が有効…など課題解決の指標を意識すると、事例のリサーチの仕方も変わってくると思います。

企業やブランド、商品やサービスについて予備知識を持ち、課題解決に向けてある程度の構想を抱いたうえでニーズのヒアリング、周辺情報のリサーチをおこないましょう。すると、最終的なアウトプットにつながる具体的で確度の高い情報収集ができると思います。

企画が進み、クリエイティブのために取材やインタビューをおこなうのも、リサーチ活動です。想定した構成に沿って、必要な情報をさまざまな角度から掘り下げていきます。

【事前準備】
・事前アンケートを実施
・関連する資料を集めて目を通しておく
・当日取材で補足質問ができるよう事前アンケートを深く読み込む
・専門用語などは調べて理解しておく
・読み手の目線で気になる部分を掘り下げる質問を用意

【取材のコツ】
・「Yes/No」ではなく具体的なエピソードを引き出すよう意識
・対象が打ち出したい「強み」や「特長」をストレートに聞き出す
・ゴール(課題解決の方向性)を意識しながら質問で深掘りする
・知ったかぶりをしない:わずかな疑問も残さず、認識の誤りがないか確認する

広く集めた情報を洗い出し、必要なもの、見せたいもの、伝えたいものなど、優先順位をつけながら取捨選択して整理。それらを、課題設定→企画設計→クリエイティブ制作の各段階で検討し、最適なアイデアにつなげます。

「デザイン」というと最終的なクリエイティブ表現、具体的なコンテンツのことだと捉えられがちです。しかし、徹底リサーチした情報・ユーザーインサイトをもとにしたコミュニケーションの設計、媒体選定、コンセプトメイク、具体的なクリエイティブの企画からアウトプット…と、すべてが含まれます。

構造化された情報を媒体に合わせて「わかりやすい形」にするのが基本。その際、ビジュアルインパクトや見た目の美しさだけでなく「課題解決につながる表現」を追求することが重要です。また、企業や商品の価値を高めイメージを維持するための、ブランドとしての統一感も求められます。取材やヒアリングで得た「生の声」は、ほかにないリアルさを生み出す素材です。その価値を最大限に活用し、ユーザー目線でわかりやすくデザインに落とし込みましょう。

【効果的なデザインのポイント】
・媒体を考慮したデザイン
・読みやすい文字量とサイズ
・課題解決を助ける表現
例)
×英文字でおしゃれだけどわかりづらい
○日本語の読みやすいタイトルデザイン

リサーチ起点のクリエイティブ 5つのポイント
  • リサーチは課題解決の基本
  • 正しい課題を見つける
  • 他社事例・類似事例など幅広く調査
  • 取材で深掘りするのもリサーチ
  • リサーチ後の情報整理で最適解を導き出す

情報過多の現代において、集めた情報をただ並べるだけではターゲットに届きません。
リサーチで方向を定め、取材で裏付けし、企画で核を整理し言語化、デザインで表現する。この流れを通じて、「届けたい相手に届く」コミュニケーションを追求することが、課題解決につながります。リサーチの重要性、各工程での活かし方を理解して、最適なコミュニケーションデザインを実現しましょう。

名古屋で「クリエイティブによる課題解決」ならトガル株式会社へ

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みしゃん
トガル株式会社 デザイナー
みしゃん
トガル株式会社 デザイナー
伝えたい人に伝えたいことが伝わるように。

様々な生き方がある現代。それぞれの考えに寄り添い、心を動かすひとつのきっかけとなるものをつくっていきたい。

企画・構成・編集:みしゃん/執筆:稲葉

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