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企業SNS運用で「成果が出ない」と感じたときに見直したい運用設計
企業SNSアカウントを運用してきたものの、
「このやり方で正解と言えるのか分からない」
「投稿は続けているが、事業にどう貢献しているのか説明しづらい」
そんな違和感を抱えている企業担当者は少なくありません。
フォロワー数やエンゲージメント数といった数字は追えているものの、それらが事業のどこに、どう影響しているのかを説明できない。
運用を続けていくと、こうした壁に直面することがあります。
企業SNS運用は、「続けること」や「伸ばすこと」自体が目的ではなく、事業に貢献してこそ、「成果」を説明することができます。
単なる情報発信ツールではなく、事業のなかで確かに成果を上げるためには、どのように運用していけばよいのか。
今回は、企業SNS運用で「成果が出ない」と感じたときに見直したい、運用設計の考え方について解説していきます。
この記事は、名古屋でSNS運用をおこなっているトガルがお伝えします。
01
企業SNS運用の「成果」をどう捉えるか
フォロワーを増やすことが成果ではない
企業SNS運用で行き詰まりを感じるとき、「投稿する内容に問題があるのか」や「手法が間違っているのか」といったことに目が向きがちです。しかし、そもそも「何を成果と捉えるか」が曖昧になっているケースが多くあります。
企業にとってSNSとは、事業の一部であり、KGIを達成するためのツールの一つに過ぎません。フォロワー数や反応の多さそのものが、企業SNSの最終的な成果になるわけではありません。
ここで一度、企業SNSの「成果」を整理してみたいと思います。
・売上や契約といった直接的な成果につながる
・来店、予約、検討といった行動の後押しになる
・指名や信頼の判断材料として機能する
企業SNS運用の「成功」とは、上記のような事業成果に寄与している状態を指します。
この前提が整理されないまま運用を続けていると、SNS上の数値は伸びていても、成果としてどう評価すべきか分からない、という状況に陥りやすくなります。
02
企業SNS運用で「成果が見えない」と感じる理由
企業SNS運用では、成果が出ていないというよりも、今の取り組みをどう評価すればよいのか分からない状態に陥ることが少なくありません。
その背景には、運用の前提となる設計が十分に整理されていないという共通点があります。
理由 1|運用目的が曖昧になっている
企業SNSアカウントの開設時には、「認知を拡大したい」「商品の売上につなげたい」といった運用目的を掲げてスタートしているケースがほとんどです。
一方で、こうした目的は抽象度が高く、SNSを通じて「消費者にどんな行動を促すのか」「それによって売上にどう結びつけるのか」までが整理されないまま、運用が始まっていることが多くあります。 この状態では、運用方法の良し悪しを判断する基準が持てず、成果が見えづらくなってしまいます。
理由 2|適切なKPIを設定できていない
運用目的が整理しきれていない状態では、KPIも評価の軸が曖昧なまま、設定されてしまいがちです。 例えば、運用目的が「自社製品のEC売上増」であったにも関わらず、「アカウントのフォロワー数」や「動画コンテンツの再生数」の数値ばかりを追っていては、目指すべき成果から遠ざかってしまいます。
KPIは本来、運用目的に立ち返るための判断基準。目的と切り離されたKPIを追っていると、数値は見えていても、運用の手応えは次第に感じられなくなっていきます。
03
行き詰まったときに見直すべきチェックリスト
「最近、投稿が伸び悩んでいる」「反応は良いのに結果につながっていない気がする」。そんな時には感覚的に悩むのではなく、一度立ち止まって状況を整理することが必要です。 以下の5つのチェック項目を読みながら、「今どこでつまずいているか」を振り返ってみましょう。
チェック 1|運用目的とKPIを明確化できているか
まず見直したいのが、前章でも解説した運用目的とKPIの設定です。
SNSは、それ単体で完結する施策ではありません。事業の中でどんな役割を担い、どんな行動を生み、その先で何につなげたいのか。この全体像が整理されていないと、投稿内容も数字の評価も、感覚的なものになってしまいます。
まずは、運用目的とKPIが判断基準として機能しているかを確認してみましょう。
運用設計チェックリスト 1
✔︎ SNSの役割を事業視点で説明できるか
✔︎ 売上までの行動イメージを言語化できているか
✔︎ KPIが改善判断に使える指標になっているか
チェック2|SNSの次の遷移先を設計できているか
1つ目のチェックリストで、運用目的とKPIを明確化しました。そのうえで、重要でありながらつい見落とされがちなものが「導線設計」です。
SNS運用では、「投稿へのリアクション」や「フォロワー数」ばかりに注目してしまいますが、本当に重要なのは、SNSの次に、どこへ遷移してもらいたいのかということ。
例えば、ブランド理解を深めてほしいのであれば、自社ブランドサイトへの遷移がKPIの一つになるかもしれません。実店舗への来店を促したいのであれば、アカウントプロフィール上の位置情報へのアクセス数も判断材料の一つになります。
運用目的・KPI・導線設計は、それぞれ別物ではなく、ひとつの設計として繋がっている必要があります。ここが整理されてはじめて、SNS運用は「続ける施策」から「評価できる施策」に変わっていきます。
運用設計チェックリスト 2
✔︎ SNSの次の遷移先が明確になっている
✔︎ SNSアカウントと遷移先が実線で繋がっている(リンクURLの配置など)
✔︎ 遷移先と投稿内容に一貫性がある
チェック3|継続前提の運用体制になっているか
企業SNS運用は、短期間で成果が出る施策ではありません。一定期間、同じ方針で運用を続け、改善を重ねていくことで、少しずつ事業への貢献が見えてくるものです。
だからこそ、ここで考えるべき運用体制は、「理想の体制」ではなく、半年〜1年以上など長期的に無理なく続けられる体制である必要があります。
運用体制を考えるうえで確認すべきポイントは、次の通りです。
・担当者は誰にするか、何人にするか
・担当者の権限はどこまでか
・誰が最終判断をするのか
・社内や関係部署の承認フローは
・SNS運用に、どれくらいの時間を割けるのか
スピード感が求められるSNS運用において、作業が流動的になっていたり、属人化されたりしてしまうと、長期的に安定して継続できる体制とは言えません。
継続できる体制とは、理想的な人材や完璧な環境を整えることではなく、限られたリソースの中で現実的に回し続けられる設計ができているかどうか、が重要なのです。
運用設計チェックリスト 3
✔︎ 企画・投稿・振り返りの時間を確保できているか
✔︎ 特定の担当者に過度な負荷がかかっていないか
✔︎ 繁忙期や体制変化があっても止まらない運用か
チェック4|一貫性ある運用を継続できているか
SNS運用における「継続」の重要性とは、同じ運用目的と同じ価値観のもとで、定期的に、一貫性のある発信を続けることです。ここが理解されていないと、
・投稿頻度だけを上げて疲弊する
・反応の良かった投稿に寄せすぎて軸がブレる
・数字が出ない期間に不安になり、運用が止まる
といった状態に陥りやすくなります。
評価されるのは、単発的または短期的な当たり外れではなく、「このアカウントは、何を伝え続けているか」という積み重ねです。だからこそ、
・投稿テーマの型を作る
・投稿デザインのフォーマットを作る
・運用ルールを簡略化する
といった「止まらないための設計」が重要になります。継続して投稿・運用できる状態が整って、はじめて次のステップである「分析・改善」が意味を持ちます。
運用設計チェックリスト 4
✔︎ 何を伝えたいアカウントなのかを言語化できるか
✔︎ 投稿内容やトーンに一貫性があるか
✔︎ 投稿内容が運用目的と合致しているか
チェック5|分析結果を改善に活かせているか
継続できるようになったら、ようやく分析・改善フェーズに入ります。
企業SNS運用において、閲覧数やエンゲージメント数を見て、「今回は伸びた」「今回は反応が悪かった」と振り返る。ここまでは、できているケースも少なくはありません。
ただし、成果が見えなくなっている場合、分析が“確認”で止まってしまっていることが多くあります。「なぜこの投稿は良かった/悪かったのか」「次に何を活かすのか」といった問いまで落とし込めていなければ、分析は改善につながりません。
重要なのは、なぜその結果になったのかを仮説として言語化することです。
SNSコンテンツは、投稿内容、見せ方、投稿タイミングといった複合的な要素により成り立っています。これまで運用で蓄積した投稿コンテンツ、そしてその投稿コンテンツで得た数値をもとに、仮説を立て、次の運用判断に使うための材料を得る。
小さな振り返りを次の一手に確実に繋げていくことで、その積み重ねが、長期的な成果につながっていきます。
運用設計チェックリスト 5
✔︎ 数字の変化を言葉で説明できるか
✔︎ 結果に対して仮説を整理できているか
✔︎ その仮説が次の投稿に反映されているか
04
限界を感じたら運用設計に立ち返る
新しい施策を打つ前に見直したいこと
チェックリストを通して、「自社ではここが弱いかもしれない」「この部分が整理しきれていなかった」と感じた点があったかもしれません。そのような状況でやるべきことは、投稿数を増やすことでも、新しい施策を次々に試すことでもなく、一度立ち止まり、運用全体の設計を整理し直すこと。
企業SNS運用は、事業環境や組織体制、求められる役割が変わるなかで、常に同じ設計のまま続けられる施策ではありません。一定期間運用を続けてきた企業こそ、当初は問題なかった設計が、今の事業フェーズに合わなくなっている場合もあります。そのギャップを解消し、運用を再設計することも有効な手段です。
05
まとめ|企業SNS運用は「設計」で8割決まる
SNSを事業成果に貢献させる
企業SNS運用で成果が見えなくなったとき、その問題は、投稿の工夫や担当者の力量にあるのではありません。運用目的やKPI、導線、体制、投稿コンテンツ、分析改善──それらがひとつの設計としてつながっていないことが、成果を分かりづらくしています。
SNSは、単体で成果を生み出す魔法の施策ではありません。事業の中でどんな役割を担い、どんな行動を促し、どこへつなげていくのか。この前提が整理されてはじめて、投稿や数字は「意味を持つ情報」になります。
企業SNS運用は、「続けること」や「伸ばすこと」自体が目的ではありません。事業にどう貢献しているかを説明できる状態をつくること。
・事業とどう接続するのか
・何を指標に判断するのか
・回せる体制になっているか
成果が見えなくなったと感じたときこそ、一度立ち止まり、SNS運用を設計から捉え直してみてください。
- 運用目的とKPIを明確にする
- SNSの次の遷移先を設計する
- 継続できる運用体制を整える
- 一貫性ある運用を継続して実施する
- 分析結果を改善に活かす
「このやり方で続けてよいのか迷っている」
「社内で説明できる運用になっていないと感じる」
もし今、そんな違和感を感じているなら、本記事で紹介した【運用設計チェックリスト】をもとに、一度、自社のSNS運用を振り返ってみてください。
名古屋で「SNS運用」ならトガル株式会社へ
目的整理・導線設計・改善まで一貫して伴走します。 「何から相談すべきか分からない」段階でもお気軽にご相談ください。
話し手も聞き手も。一人ひとりの思いを大切に汲み取って、実直にクリエイティブに向き合っていきたい。
企画・構成・編集:たけ/執筆:稲葉



