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フィードとリールの使い分け|役割の違いから考える企業Instagramの投稿設計
企業SNSを運用していて「リールが伸びる」「リールをやるべき」といった情報を目にする機会が増えているのではないでしょうか。
実際にリールはフォロワー外へのリーチを獲得しやすく、新規ユーザーにアカウントを知ってもらう手段として有効です。企業SNSにおいても、リールを活用していくことは重要だと言えるでしょう。
しかしその一方で、リールを中心とした運用では「企業としての情報が十分に伝わっていない」といった状況に陥ることも。また、認知獲得にはつながっても、結果的に売上や成果に結びつかない、といったケースも少なくありません。
本記事では、リール時代と言われる今だからこそ見直したい、企業SNSにおけるフィード投稿の重要性と、リールとの効果的な使い分け方法について整理していきます。
この記事は、名古屋でSNS運用の設計・分析・改善支援をおこなうトガルがお伝えします。
01
リールが主流の今、フィード投稿は必要か
リール“優勢”時代と言われる理由
Instagramでは「リールが伸びる」「リールをやるべき」という情報が広がり、 企業アカウントでもリール投稿を強化する流れが強まっています。
その背景にあるのが、Instagramのアルゴリズム設計です。 現在のInstagramでは、新規ユーザー(フォロワー外)へのリーチはリールを中心に設計されており、潜在フォロワーとの接点を広げる手段としてリールが有効に機能しています。そのため、「まずはリールを活用して認知を広げる」という運用方針自体は、合理的な考え方と言えるでしょう。
しかし一方で、企業SNS担当者の中には 次のような違和感を感じている人も多いのではないでしょうか。
・リールの再生回数は伸びるが、企業としての情報が伝わりにくい
・企業/ブランドイメージが正しく伝わっているのかわからない
・売上や成果につながっている実感がない
これらの違和感は、リールとフィードの役割の違いを踏まえないまま運用していることが要因の一つと考えられます。
リールとフィードの「役割」の違い
リールがアルゴリズム上、新規リーチを獲得しやすい投稿形式なのは事実です。ただし、企業アカウントにおいては、リールだけではSNS運用の目的を十分に果たせない場合があります。なぜなら、Instagramの投稿形式にはそれぞれ役割があるためです。

このように整理すると、リールの役割は、新しいユーザーとの接点を生み出す投稿や、自社に興味を持ってもらう“きっかけ”作りと言えるでしょう。対してフィード投稿は、企業として伝えるべき情報を蓄積していく投稿と言えます。
一見すると「リールだけ頑張れば良いのでは?」と思われるかもしれません。しかし、いくら営業の電話をかけても商談が進まなければ商品が売れないように、リールで“接点”だけを生み出していても、ユーザーの関心はその場で終わってしまい、次へつながりません。
ユーザーに「もっと詳しく知りたい」「この企業は信頼できそうだ」と感じてもらうためには、その先にある情報の整理や蓄積が欠かせません。
つまり、企業SNSにおいては、リールで接点を生み出すだけでなく、フィード投稿によって理解や信頼を深める設計が重要になります。
02
企業SNSにおけるフィード投稿の重要性
リールが主流になった今でも、企業SNSにおいてフィード投稿は依然として重要な役割を持っています。その理由は大きく3つあります。
プロフィール上の情報を整理できる
企業SNSにおいて重要なのは、「投稿単体」ではなく「アカウント全体の情報設計」です。企業アカウントとしての発信内容や発信スタンスが、企業の“印象”を左右し、フォローするか否かの判断、商品を購入するか否かの判断に直結します。
SNS上のアカウントプロフィールは、企業にとって小さな公式ページのような存在です。
・どんな企業なのか
・どんな商品を扱っているのか
・どこで商品を購入できるのか
・どんな情報を発信しているのか
といった内容が正しく伝わるよう、プロフィールを設計しておかなければなりません。
フィード投稿は、情報を整理し、ユーザーに深く理解してもらうためのコンテンツに適しています。例えば店舗型ビジネスであれば、店舗の所在地・営業カレンダー・駐車場案内などをフィード投稿にまとめ、フィード上部に配置しておくことで、ユーザーは「行ってみたい」と思った時にすぐに行動に移すことができます。
このようにフィード投稿は、企業として伝えるべき情報を整理し、アカウント全体の印象を形づくる役割を担うことができます。
情報を資産として蓄積できる
フィード投稿のもう一つの特徴は、発信した情報が蓄積され、長期的に参照され続ける点にあります。
リールとフィードでは、ユーザーがコンテンツに求めている役割が異なります。 リールは、新しさや発見性が重視されるコンテンツであり、次々と新しい投稿が消費されていきます。一方でフィード投稿は、情報を理解したり、後から見返したりする目的で閲覧されることが多く、ユーザーにとって「参照するコンテンツ」として機能します。
そのため、リールは時間経過とともに新しいコンテンツに置き換えられやすいのに対し、フィード投稿は過去の投稿であっても継続的に閲覧されやすい傾向があります。例えば、
・商品の特徴
・商品の選び方
・意外な活用方法
・長く愛用するためのメンテナンス方法
といった内容は、フィード投稿として蓄積されることで、後から訪れたユーザーにも繰り返し参照される情報になります。
実際の運用においても、1年以上前に投稿したフィードコンテンツが継続的にリーチを伸ばし、エンゲージメントが発生し続けるケースは少なくありません。
このようにフィード投稿は、一度発信した情報が長期的に価値を持ち続ける、企業SNSにとっての“情報資産”になり得るのです。
ユーザーとの接点を継続的に生み出せる
フィード投稿は、保存・再利用されやすいコンテンツです。 もちろん、リールも保存されることはありますが、その多くは「面白い」「誰かにシェアしたい」といった一時的な興味によるものが中心です。
一方でフィード投稿は、情報を理解したり、必要なタイミングで見返したりする目的で保存されることが多く、実際の行動につながりやすい特徴があります。
例えば、「商品比較まとめ」「メンテナンス方法」といった内容は、「あとで見返す情報」として保存されることで、ユーザーの手元に残り続けます。保存された投稿は、必要なタイミングで再び閲覧されるため、単発の接触で終わらず、複数回の接点を生み出します。その結果、商品理解の促進や購買検討の後押しにつながります。
このように、フィード投稿は保存・再利用されることで、ユーザーとの継続的な接点を生み出すコンテンツとして機能します。
03
企業SNSでリールとフィードを使い分けるポイント
ここまで、リールとフィード投稿の役割の違いについて解説してきました。では、どのように使い分ければ良いのか。ポイントとなる2つの考え方と、業界別に例を挙げた「企業SNSの投稿設計コンテンツ例」をもとにご説明していきます。
Point1:コンテンツの特性に応じて形式を選ぶ
すべての情報が動画に適しているわけではなく、逆に静止画や文字情報で整理した方が伝わりやすい内容も存在します。まずは、自社の業種や商材、発信したい内容に合わせて、リールとフィード投稿、どちらが向いているのかを見極める必要があります。
リールに向いているコンテンツ
・動きや変化があるもの(ビフォー&アフター、制作過程)
・雰囲気や体験価値を伝えたいもの(空間・景観・臨場感)
・短時間で直感的に魅力を伝えたいもの
など
フィード投稿に向いているコンテンツ
・情報を整理して伝えるもの(比較・一覧・解説)
・保存して後から見返されるもの(ノウハウ・選び方)
・詳細な説明が必要なもの(プラン内容・料金・特徴)
など
自社の商材の魅力=“コンテンツ”の良さを最も引き立て、伝えることができるのはどちらであるか。まずはこの視点を持つことが重要です。
伝えたい内容に合わせた最適な形式の選び方は、以下の記事でも解説しています。
<関連記事>Instagramフィード・リール・ストーリーズ3つの投稿機能 最適な使い分けとは
Point2:役割に応じて最適な形式を選ぶ
企業SNSでは、投稿ごとに「どの役割を持たせるのか」を明確にすることが重要です。例えば、商品の魅力を直感的に伝えたい投稿と、詳細な情報を整理して購入を後押しする投稿では、前者ではリール、後者ではフィード投稿が適している、という考え方になります。
また、投稿の役割は、SNS運用の目的とも密接に関係しています。例えば、
・認知を広げたい
・商品やサービスの顧客理解を深めたい
・購買や来店といった行動につなげたい
といった運用目的によって、設計すべき投稿内容や形式は変わります。投稿を企画する際には「この投稿は何のために発信するのか」「どの段階のユーザーに届けるのか」といった視点で役割を設定することが重要です。
このように、投稿の役割と運用目的を結びつけて設計することで、SNS投稿はただの情報発信ツールでなく、企業成果につながる効果的な施策になります。
【業種別】企業SNSの投稿設計コンテンツ例
コンテンツの特性と投稿の役割という2つの視点から、リールとフィードの使い分けについて解説してきました。しかし、実際の運用では、「どのような内容を、どの形式で発信すればよいのか」と迷う場面も多いのではないでしょうか。
ここでは、これまでの考え方をもとに、業種の例を挙げながら、どのような投稿設計が考えられるのかを具体的に見ていきます。

このように、コンテンツの特性と投稿の役割を踏まえて設計することで、SNS全体として一貫性のある投稿設計が見えてきます。自社の業種や商材に置き換えながら、「どの役割の投稿が不足しているか」「どの形式で補うべきか」という視点で見直してみてください。
投稿設計の見直しは、投稿のネタ切れを防ぎ、SNS運用を効率的に回すことにもつながります。企業SNSの運用術については、こちらの記事でも解説しています。
<関連記事>企業SNS|投稿アイデアの出し方とネタ切れしない運用術
04
まとめ:リールとフィードを活かす投稿設計の考え方
企業成果につながる投稿設計
リールが主流と言われる今、企業SNS運用においては「どの投稿形式を使うか」に意識が向きがちです。しかし、重要なのは、リールかフィードかという選択ではなく、「何を、どのように伝えるか」という設計です。
リールは新しいユーザーとの接点を生み出す投稿。フィードは企業として伝えるべき情報を蓄積し、理解や信頼を深める投稿。それぞれの役割を整理し、コンテンツの特性に応じて使い分けることで、SNS運用はより効果的なものになります。
企業SNSは単なる投稿の積み重ねではなく、ユーザーとの接点を設計していくもの。リールとフィード、それぞれの役割を上手く利用しながら、自社の運用目的に合わせて組み合わせていくことが、成果につながる運用の第一歩です。
<関連記事>企業SNS運用で成果が出ないと感じたときに見直したい運用設計
- リールとフィードの役割の違いを理解する
- コンテンツの特性に応じて形式を選ぶ
- 投稿の役割に応じて形式を選ぶ
- 投稿の役割は運用目的に沿って考える
- 自社の投稿設計を整理する
SNS運用においては、投稿の作り方だけでなく、「どのように設計するか」が成果を大きく左右します。
トガルでは、
・投稿企画やクリエイティブ制作の支援
・運用設計や改善提案を行うコンサルティング
・企業様の体制に合わせたカスタマイズ支援
など、企業SNS運用を総合的にサポートしています。
「リールとフィード、どう使い分ければよいかわからない」
「投稿は続けているが、成果につながっている実感がない」
といったお悩みも、現状の運用を整理するところからご相談いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。
名古屋で「SNS運用」ならトガル株式会社へ
目的整理・導線設計・改善まで一貫して伴走します。 「何から相談すべきか分からない」段階でもお気軽にご相談ください。
話し手も聞き手も。一人ひとりの思いを大切に汲み取って、実直にクリエイティブに向き合っていきたい。
企画・構成・編集・執筆:たけ



